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風のつぶやき! 南摩ダム・日帰り温泉などの情報

風の吹くまま、気の向くままに!

2005年・師走・風のつぶやき!南摩にて

枯野に建つお堂


遠く西の空には、日光連山を背に前日光の山々が山襞を重ね合わせて連なっている。
今年も冬の訪れが早く、中旬頃から日光の山々を白く染め、そして今日も又、黒い雪雲が奥日光の山々を包み込んでいる。

久しぶりに上南摩を訪れてみた。
3年間通ったいつもの道、いつもの景色をうつろに眺めながら車を走らせる。
室瀬の里はコンニャク芋の収穫もすでに終わり、山間に差し込む冬日の中でひっそりと息づいていた。
南摩川を渡り、山の狭まったダムサイト予定地を通り過ぎる。
半年前と変わらず建造物は全てが撤去され、道沿いにかつてあった宅地跡や田畑の跡地には背丈程もある冬枯れした雑草に全てが覆われている。
最後まで残っていた茅葺の民家、道脇にあった薬師堂とかつての店、荒野にぽつねんと建っていた一宇のお堂、そして小学校の前にあったお堂、それら全てが私の心の中に残像として今でも鮮明に焼きついている。
しかし、それらは今はもう無い。
只、貴婦人の様な火の見櫓、旧梶又小学校跡、荒れ果ててしまった浅間神社と公民館などの公共施設等はまだ撤去されずに残されている。
木造の旧梶又小学校跡は廃校当時のままで、荒れた校庭の隅には鉄棒やジャングルジムが錆び付いたまま放置されている。
”がら~ん”とした抜け殻のような静寂な迄の校舎、誰もいない校庭に立と今にも学童達の元気な歓声が聞こえて来るようだ。
そして、いつも出迎えてくれ置き去りにされた猫達も寒さのせいか姿を見せてくれない。
多分、校舎裏の”棲家”で背を丸くして寝ているのであろう。
帰り際、火の見櫓の前で車を止めた。
眼前には、冬枯れした荒野が山際まで広がっている。
かつて、ここには一宇のお堂が建っていた所である。
2年前の春、山の端から一筋の光芒がお堂に差込み、荘厳ともいえる様な光景を見た。
しかし、そのお堂は今は無い。只、西日に輝く枯れたススキが白く光っているだけである。

俄かに薄墨を垂らしたような暗雲が太陽を隠し、眼前に広がる枯野を風花が舞う。
そして耳を澄ませば、広い枯野を渡る風が”ヒュ~ッ”とつぶやいていた。

枯野

上南摩「写真集」
上南摩「手記」


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  1. 2005/12/26(月) 00:00:00|
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