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風のつぶやき! 南摩ダム・日帰り温泉などの情報

風の吹くまま、気の向くままに!

写真芸術を読んで。

先日、仕事で調べ物があったので図書館に行った。
目的の図書が見つかり数冊借りてきた。
ちょっと時間があったので写真図書のコーナーに寄って来た。
いつも行く図書館なので100冊以上ある写真集は全て見てしまっている。
見慣れている写真集の中でもやはり黒白の写真集が何故か目に止まる。
土門拳、木村伊兵衛の写真集、そしてアンセル・アダムス、アンリ・カルチェ・ブレッソン、ブラッサイの写真集などなど行く度に見ている。
何遍見ても見飽きることはない。モノクロをやっている私にとっては最高のバイブルであるからだ。
土門拳のオリジナルプリントは見たことがあるが、その他は写真集でしかみた事はない。
数年前、土門拳のオリジナルプリントで見た”筑豊の子供たち”これだけは今もって私の目に焼きついている。あの引き込まれそうな黒。

書棚をみると写真集に混じって1979年に発行された”朝日選書・金丸重嶺著「写真芸術」”が目に止まった。
ぱらぱらと捲ってみたが内容にかなり難しい事が書いてある。
今までに、写真家の自伝書などはそれなりに読んできた。でも、この本は私の求めていた写真の真髄に迫るような、興味ある内容が書かれている。
早速借りてみた。
内容が哲学的で、頭の出来の悪い私にとってはかなり難しい内容だ。私がもう少し学校で真面目に勉強していたならば、この素晴らしい内容が理解できたろうに。
今悔やんでも致し方がない、ここは我慢のしどころ、睡魔に邪魔されながらも老眼鏡を掛けて一文字一文字注意深く読んでみた。
とても素晴らしい事が書いてある。少し抜粋してみよう。


「写真と表現」
”現実と象徴”
写真は見たものについて何を感じ、如何に感じたかを伝えることによってつくられる。

カルティ・ブレッソンは、人間を描くことにおいて特に傑出した多くの作品を残している。
彼の初期作品(1932年)にモンパルナスのあるカフェのテラスで撮った一人の老人の写真がある。
帽子を被り、ステッキに手をのせて外を見つめる眼は異様に光っているが、老残の姿は覆い隠すことの出来ない寂しさを与えている。
現在にある姿は、遠い人生の旅路をはるかに思わせて、この一枚の写真からは見る人に多くの想像を与えてくれる。
この写真が優れていることは、見るものにとって、単に、構図や、明暗、さらに表情という画面の上に現れた問題ではなくて、この画面の内側に潜む
何かの漂うものから発展して、見る人の想像の中に作られる意味が感じられてくることである。
作者が対象に向かって感じた意味、その支えがあって初めてそこに生きている具体感を感じさせる。
ハーバート・リードは、想像について次のように言っている。
「記憶は、イメージを呼び戻す能力であり、想像は、イメージを相互に関連させ、思考や、感情の過程でそれを結び合わせる能力である。」
写真家の目的は、技術の操作者ではなく、それによって、混沌とした現実の形に秩序を与えることである。」
カメラの前にある現実を組織立て、集約し、そこにある意味を明らかにして、画面の上に自分の考えを認識されるように表現されたとき初めて、作品としての立場をもってくる。
そこには、画面の上にあらわれる状態を説明するために、作者自身の主張も強調される。又画面の中にあらわれる光の関係や、構成を巧みに計算することによってそこに意味するものを暗示させることもできる。


以上、ほんの一部を抜粋してみたが、ちょっと古いがこの素晴らしい書籍を読んで頂くか否かは写真を愛して止まない諸兄のご判断に委ねたいと思います。
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テーマ:カメラ話、写真話。 - ジャンル:写真

  1. 2005/08/30(火) 21:49:56|
  2. 写真について。
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